裏関ヶ原・本願寺教如危機一髪・関ヶ原東側編
鈴木輝一郎 戦国武将の史跡を巡る 第44回
写真は大垣市小野(この)にある専勝寺。大垣市のなかでもかなり東側です。
ここは一時的な避難場所だったようで、お寺のつくりそのものはごく普通のお東さんのお寺です。さすがに「これじゃやべえぞ」ということで、大垣市の西にある西円寺に向かいます。
写真ではわかりにくいんですがこの西円寺、堀のあとのある、城作りの大規模なお寺です。
戦国の寺院というのは、いざというときに籠城できるようになっているせいか、けっこう本格的な城郭づくりになっています。
ちなみにこの西円寺で石田三成軍の動向をたしかめたところ、かなり危険だということがわかった。
で、この西円寺の住職、賢秀さんが、教如上人によく似ているから、ってことで教如上人に変装し、輿に乗って中山道を西に向かい、教如上人は伊吹山の北側の峠から京都を目指すことになる。
ちなみに西円寺住職・賢秀さんは中山道を西に向かう途上の関ヶ原で逮捕され、石田三成軍に殺されてしまいます。ここいらのエピソードはやっぱり戦国時代ですねえ。
石田三成軍には教如上人の顔を知っている者がいて、殺したのが身代わりだとすぐに判明してしまいます。そこで石田三成軍は教如上人追撃の兵を繰り出すのですが、その話はまた次回。
それにしても石田三成、「まじめで謹厳」ってイメージがありますが、意外とやることはえぐいなあ、とおもったり。
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